トリゴニコス・ミソス
音もなく移動してきたペルセフォネは、太陽のすぐ側で止まった。

そして、その美しい手で視線を逸らさせないように、太陽の顔を包み込むんだ。

太陽は、ペルセフォネの透き通るような黒い瞳に吸い込まれるようにただ立ち尽くしていた。

そして、気づくとここに来た経緯をすべて話していた。

「なるほどね。あなたは、私の美しさが欲しいのね。

でも、ただでってわけにはいかないわ。そうね……

じゃあ、こうしましょう。今晩、あなたのために晩餐会を開くわ。

あなたは、それに出席するの。

そして、この私を楽しませてちょうだい。

仕度はすべて下女たちに手伝わせるから、あなたは彼女たちの言うとおりにするだけでいいわ。

では、また後ほどね」
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