【短編】俺と鬼畜でカワイイかまいたち



「誰もいないみたいだな」


「そうですね。ここには用はありませんね。避妊具さんにも用はありませんね」


「名称が残酷過ぎる。それに俺を呼んだのはお前だ」


「そうでしたか、そんな事実忘却の彼方へとブン投げていました」


「いいさ。もう気にするだけ無意味だし」


「おや、ちょっと黙ってください人間コンドーム」


人間コンドーム!?


俺の尊厳。もしくは人類としての誇りが崩壊していくなか堺は誰かを見つけたのか廊下突き当たりの教室へと入って行った。


後に続いて俺も教室に入室する。


「やっぱり誰もいないな」


等間隔に並ぶ机達の丁度真ん中あたり。堺はそこに立ち俺の方を見ていた。


「誰もいない教室で私に何するつもりですか?」


「何かする予定は一切ない」


「それは私の体には性的魅力が無い。そういう事ですね?乙女を傷つけてタダで済むとは思わない事です」


いわれのない殺意が俺に向けられているっ!?


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