【短編】俺と鬼畜でカワイイかまいたち



それは知ってる。


堺の日課の一つなのだ。


「しかし昼休みには異常はありませんでした。昼休みから放課後までの間にあの子等は切られたんです」


「だな」


階段を降りきり足は自然と昇降口に向かう。


「じゃあ犯人は生徒じゃないってのか?」


「ミトコンドリア以下の知能の分際で意外とわかってるじゃありませんか」


「褒めてんの?けなしてんの?」


「そんな小さな事を気にしていたらハゲて死にますよ」


「ハゲって致命傷になるの?」


「ハゲなどどうでもいいです。そんなものは置いといて、あなたの言うとおり私は大人が犯人じゃないかと思ってます」


昇降口にたどり着き上靴から外靴へと履き替える。


すのこの足が合わないのかカタカタと音を鳴らす。


「大人、教師ならば五限目六限目も自由に動けます」


「だけどそれは『生徒が犯人じゃない』って理由にはならないぞ」


「はい。わかってます。しかし可能性としては生徒より大人の方がある。と言うことです」


トントンと靴を鳴らす。


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