【短編】俺と鬼畜でカワイイかまいたち
俺のつまらない思考はさておいて、目の前に仁王立っていたオッサンは現在片膝を地面につき俺とは反対方向を見ている。
つまりは堺なのだけど。
堺の持つ鎌の切っ先からはポタポタとドモホルンリンクルを抽出するみたいな血が地面への回帰を図っていた。
一つ、堺はため息をつく。
「ミトコンドリア。いえそれはミトコンドリアに失礼ですね。あなたはあれです、学校のガン細胞です」
学校の、ガン細胞?
「いや、別に好きに呼んでもいいけどどうしてお前は俺を細胞とか微生物に例えたがる。理系に強いんだぞアピールか?」
「このレイプ魔」
とんでもない誤解が打ち付けられた。
「それはこのオッサンだろ」
「ふ、ふざけるなっ!?」
「そうですよ。このおじさんはただ単にまだ成長途中の青く未熟な肉体に欲情してしまいあまつさえ自分のものにしてしまおうと、か弱い私みたいな可憐な乙女に告白なんていう神をも恐れぬ所業に走ってしまうだけの真性包茎の、あぁ違った。真性のド変態ロリコン早漏野郎なだけですよ」
酷すぎる。