【短編】俺と鬼畜でカワイイかまいたち
人の息子をあんなおいしいウインナーと一緒にしやがって。
「とにかく、私があなたを呼んだのはこんなイタズラをした人を捜す為なんですよ」
手に掛けた股間のチャック(ウィンドウオブザ社会)をジィィィと上げてから堺を見た。
堺も俺を見ていて、視線が交差する。
厚めの黒縁メガネが邪魔ではあるがなかなかなクラスメートだと、俺の中では評判だ。
中の上と言った所か。
「…何をそんなミトコンドリアみたいな顔してるんですか?」
ミトコンドリアって顔面あるの?
「早くイタズラ犯捜しますよ」
「いやイタズラ犯ったって、何の手掛かりもないんだぞ?」
「いえ、手掛かりはあります」
あるのかよ。
「とりあえずあれを見てください。そして消滅してください」
「見るけど消滅はしないからな?」
おや、少しがっかりされたのは何故だ?
とは思いながら堺の指差す先を見ると、不自然に窪んだ穴があった。
「あれは落とし穴です」
「いやまて。さも当然のように『落とし穴です』と言ったが何故そんなものが校舎裏にある」