星に願いを
1
カーテンの隙間から
太陽の日差しが降り注ぐ。
だるい体にムチを打ち
起き上がって制服に着替える。
私は春野ひなた。
ちょっとお高めな私立の
女子高に通う2年生だ。
私の家はそこらへんの
家よりはお金持ち。
そう、
お金はあるんだ。
この家は普通の家にある
暖かさがないんだ。
階段を降り居間へ向かうが
人の気配は全くない。
「おはよう…」
返事を待ってみるが
やはり返ってこなかった。
もうこんなことには
とっくに慣れたんだ。
私はこの家に
必要のない存在だから
仕方ないんだ。