私とキミの恋音。
プロローグ
蝉の鳴き声が夏を知らせる。
帰りの会が終わると皆せっせと帰りの用意を始める。
「心奈~。
今日かき氷食べにいこ~♪」
隣のクラスの親友の澤田秋乃がドアの方から叫んでくる。
「いいよ♪」
私はすぐに秋乃の所へ向かった。
ドアのところで秋乃と話していると上から声が降ってきた。
「ここにいられるとかなり邪魔。」
見上げるとクラスで一番モテるツンデレと噂の島根星がいた。
「ごめんなさい。」
私はすぐによけた。
「こんな奴と一緒になるなんて…。」
ボソッと呟いた島根の声が私の耳に届く。
島根の言った意味を理解するのはもう少し先の事だった。