奏で方 (仮)
変化
「佐久野知沙様、ですね?どうぞこちらへ」
いきなり目の前に、黒い車…
多分、ベンツ?なのかなぁ~クルマはよくわかんないけど
取りあえず高級車が目の前に止まって、
しかも黒服を着た、男性が私の名前を呼んだ。
「不審者ですか?」
言おうとした瞬間、言っちゃだめだなと思い
言うのをやめたかわりに
「貴方誰ですか?」
と、聞いた
「黒岡グループの執事、です。主人と奥さまがお待ちです。
早くお乗りください」
せかされた私は、すくんだ足を無理やり動かし
高級車の中へ進んだ。
なんで、私が此処にいるんだろう…
無理やりにでも帰ったらよかったかも…
でも黒岡って聞いたことあるし、
そうこう頭の中で色々考えているうちに
普通の家よりかは、でかいだろうと思われる家の前で車は止まった。
???頭の中にはてなが浮かんだ。
この家、見たことあるような気が、
「ガチャ」
執事と名乗っている黒服の男性が車のドアを開けてくれた。
「あ、ありがとうございます…」
緊張して語尾が小さくなったのは気にしないでおこう!!
とりあえずここはどこなのか、何故連れてこられたのか
黒岡って何なのか、ということが知りたかった。
聞いたことのある名前に、見たことあるような家。
覚えてるようで、思い出せない。