冬がとける日
プレゼントを買った帰り、偶然立ち寄った、100m感覚で店を連ねている、アメリカ発のカフェで、


偶然彼が、6人中5番目の子とお茶をしていた。


私は恋愛に失敗することが多いのに、
まったく学習能力がない。

そして、こと恋愛に関しては、空気がまったく読めない。

だから、てっきり部下の女の子かな?
とか、
取引先の女の子かな?

なんて思いながら、
彼に声を掛けてしまった。

大学生にとって社会人の人間関係なんて良く分からないんだから仕方がない。



言い訳をすると、
彼は私とデートする時はいつももうちょっと高い店に入るし、
それに、2ヶ月前の誕生日に、オードリー・ヘップバーンも朝食を取ってしまいたくなるブランドの指輪を貰っていたのだ。

多分、いや絶対、かなり高い。

それをご丁寧に左手の薬指にはめて、
友達に自慢するのが私のささやかな楽しみだった。


そんな私をいつも笑顔で、可愛いっと言ってくれていた彼が浮気…もとい六股をかけているとは1ミリも思ってはいなかった。

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