冬がとける日
「和美、どうしたの?今日1日中ボーッとしてるじゃない。」


休み時間。
あと一時間で授業も終わりと言う頃、
早苗が和美の席の前に立った。


「あんた今日1日中、まぬけな顔してるよ。具合でも悪いんじゃないの?」


早苗は和美の顔を除き込んだ。

「はぁ?んなわけじゃん。ただお腹空いてるの。今ダイエット中だから、頭まで血がいかないんですー。
それにまぬけな顔じゃないですー。私は可愛い可愛いお顔ですー。」


ダイエット中なのは本当だったが、
ボーッとしていた原因は雄一との朝の出会いだった。


なんとなく頭から離れない。
なんとなく…
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