Call Your Name
第三章 偽りの目
「立宮弟に、女ができたらしいぜ!」
クラスの話題はこればかり。
立宮君の名前がでるせいで、正直なあたしの耳は会話をとらえる。
「1年のよ……」
年下なんだ。
クラスのサキとかじゃなくて良かったかも。
「えー?!あたしがダメなのに女作ったの?!」
あ、サキだ。
あたしは
これで良いんだ
と思って、シャーペンを動かし始めた。