Call Your Name
「反堂さん、ちょっとおいで?」
立宮先生が授業の後、あたしを呼んだ。
あたしは、ツバキを連れて準備室に入った。
「なんでしょうか……」
「あれ?谷沢もいるの?気が利くねぇ」
「はぁ?!な……っ」
照れるツバキに思わず吹き出してしまう。
立宮先生は、ツバキの手をとると、くるりとまわして自分の腕におさめた。
立宮先生は知ってる。
変に気を遣われるほど、寂しいものはないこと。
だからあたしは素直に思う。
「2人とも背が高いから、そうしてると絵になるよ」