アタシはアナタに恋をする
「あっ。未加!!こっちこっち!!」
店内に入った瞬間にお母さんに呼ばれた。
恥ずかしいっつーの。
「こんばんは!」
透き通る低い声に驚き、顔を上げる。
……男の人が2人いる。
「未加っ!この人が再婚相手の聖夜さん。そして、こちらが───…」
アタシの前に座っている人に目を移す。
アタシと同じ年くらいだろうか?
こういう人を一般的には“イケメン”と言うのだろうか?
「翼です。よろしくね!未加ちゃん!!」
そんな…。
笑顔で言われても…。
「よろしく…。」
「高校二年生だって!!一つしか違わないんだから仲良くしなさいよ!」
「うん…。」
って待てよ。
相手も子持ちって事は…。
お互い再婚って事か。
…高2って事は…お兄ちゃんって事?
一人っ子だったアタシにかなり刺激になるであろうなぁ。
1人のほうが楽だけどな。
さて────…
いつまでもつかな?
と、思ってしまうアタシだった──…。