大切なもの
「じゃぁ、
二人で行こう。」
俺はそう言って、
花梨の前を歩き始めた。
なんか、テンパってた。
花梨の行きたいところに行こうと思ってたのに、
なにも考えられなくなってた。
花梨は俺の後ろをチョコチョコついてくる。
小動物っぽい……
あ、これ、
可愛いって意味な。
途中、花梨と歩幅があったけど、
俺はなんだか恥ずかしくて、
歩くペースを速める。
そうすると、
花梨はついてこようと必死。
だから、俺は。
「ん。」
恥ずかしかったけど、
花梨の前に手を出した。
素直になったつもり。
俺的には。
頑張った。