恐い‥けど好き..



『‥‥ッッ!』


目が覚めると知らない部屋に居た


恐くて‥怖くて‥

汚いあの男に触られた感覚を

消すように願いながら

身体の震えを必死に抑えた

「大丈夫か」

ふいに後ろから声が聞こえた

怯えていたのに気がついたのか

男の人はそっと近づいてきて

目をつぶると

頭の上に手を置かれて

優しく頭を撫でられた。

恐い‥けど安心する

そんな矛盾に包まれながら

涙を流した。


泣き止んだ後、

彼は何も聞かなかった。

ただ頑張ったんだな

辛かったんだな‥て

ずっと慰めてくれた

彼の名前はマサ

そう呼べと言われた


あたしはだんだん

マサに心を開き‥慣れていった

自分の弱さに

立ち向かえるようになった

襲われかけた時は

マサが助けてくれるようになった

不安で押し潰されそうに

なっているアタシを慰めてくれた

でも、迷惑かけたくなくて

アタシはマサに会わなくなった


頑張っていたけど

暴力が増えはじめて


そこからまたアタシ落ちた


闘う事もできず

アタシは逃げ出した。

でも逃げた先には

彼‥正巳が居たんだ









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