恐い‥けど好き..



「で‥こっち‥に‥‥‥‥‥と‥‥馬緒‥‥」





――――――‥‥‥‥‥



「嫌ぁああッッ!‥‥‥ッ」


目の前に広がった景色は

真っ白な天井だった。

外を見ると、もう明るかった




また、夢を見た。

しかも襲われている時の‥

嫌‥ヤだよ‥助けて‥





震える手で携帯を持って

必死に電話をかけた。


―――プルルルル‥――プルルルル―‥――――プルルルル‥―ガチャ‥


《‥もしもし?》

「‥‥ッッ‥正‥‥巳‥」

《馬緒?‥どうした?‥学校こねーのか?》

「‥‥ッッ‥た‥すけ‥て‥」

《‥‥‥‥‥‥いま何処だ》

「‥‥‥息‥でき‥な」

《!!‥馬緒?!いま何処に居るんだ!!》

「‥ッ‥ぅ‥‥」

《ジッとしてろ!‥すぐ行く!!》




そうして電話は切れた。





苦しい、息が‥できない

これは‥‥過呼吸だ。

前にも‥‥

経験した事があるから分かる

恐い‥‥指先が冷たい、

怖いよ‥‥‥‥助け‥て‥

目の前が暗くなっていく。







暗くなる一瞬、正巳が

駆け寄ってくるのが見えた。

その後ろに誰かが居た気がした‥














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