笑顔
ママは泣きながら帽子を拾ってこう言った。

《ご…めんな…
ママが…もっと丈夫…に生んであげてたら…
ママが代わってあげれたらいいのに…
ごめんな…ごめんな…》

ママは何度も何度もそう言った。

私は申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

「ママ…ごめんなさい…」

私も何度もそう言った。

そうしてママと二人でどの帽子が一番似合うか選んだ。

真っ白のニット帽にした。

十個もあったので気分によって変える事にした。

ママ

ありがとう。
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