笑顔
化粧を終え髪の毛を巻き衣装に着替えているとショウ君が部屋に入ってきた。

『そんなん着たらヤッパリ変わるな…でもスエット着て半目で寝たり眼鏡のお前を知ってるんは俺だけやんな?』

ショウ君は凄く寂しそうな目で私を見ながら言った。

私は笑顔で答えた。

「当たり前!素のかおりはショウ君しか知らんよ!
ってか半目で寝てないし(笑)」

『(笑)良かった!』

ショウ君は安堵の笑みを浮かべた。

『俺、一旦実家戻って服とか要るもの取ってくるわ!新しい家に住むまでここにおってもえーか?』

「うん♪」

私の迎えと同時にショウ君も家を出た。

迎えの車に乗り込む時にショウ君は黙って私の腕を引っ張り少し強引なキスをした。

本当は行かせたくないショウ君の気持ちが痛い程伝わってきた。

行ってきますと告げ車に乗り込んだ。

今日はなるべく早く帰ろうと思った。
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