笑顔
不意にドアがノックされた。

『ショウやけど…入っていいかな?』

「うん…」

ショウ君の顔は見事に腫れて痛々しいものだった。

『姉やんから聞いた…
ほんまにごめん…
俺、覚えてなくて…』

「…………なんで?」

私は泣きながら聞いた。

『寂しかった…
お前を独占したいのに…
自分が情けなかった…ごめん…』

「寂しかったん?毎日そばでおるやん…」

『晩になるとおらんやん…俺の目の届けへんとこに行くやん…』

「そっか…かおりのせいやな…ごめん…
でも…大好きな人にレイプされかけてんで…」

『ほんまにごめん…もうせーへんから…』

「約束できる?」

『うん!』

「なら、かおりも仕事辞める!」
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