【短】ハッピーバレンタイン



みんなより早い時間に登校すると、いいことがたくさんある



庭の手入れをしてるおじさんに色々教えてもらったり、こっそり廊下を走ってみたり



普段出来ないこと、怒られちゃうことだって平気



その分やっかいなこともある



「おぉ、野呂早いな。ついでにちょっとやってくか」



そう言って連れられたのは、職員室で今日の分の宿題らしいプリントを纏める



「先生・・・、聞いてもいいですか?」



「ん?あぁ、何だ?」



「うん。謎のチョコ貰ったんだけど・・・」



「なんだ、謎って?謎でもなんでもチョコはチョコだ。よかったじゃないか!俺なんて・・・俺なんて・・・」



笑いながら泣き出した先生は、もうどうしようもなくて、頭をなでながら聞いてほしかったのに聞くことになった



結局答えが出ないまま、いい時間になったから教室に向かう



教室にはほとんど集まっていて、徐々に席に着き始めてる



「おはよう」



みんなに挨拶しながら席につくと、隣からの視線が痛い



絶対ほっぺたに刺さってる










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