【短】俺の、友人
「行くの?」
桃香が静かに口調で聞いてくる
「ああ。俺の性格は知ってるだろ?」
俺が眉をぴくっと持ち上げる
桃香が「知ってる」と寂しそうに微笑んだ
「あの…どこに…」
さくらが不安そうな顔をして、桃香を見上げた
桃香がにこっと笑うと、「お仕事」と答えた
桃香らしい配慮だ
「桃香も、さくらも…横になれ。眠れなくても身体は休めておけ」
桃香が俺に近づくと、ぎゅっと俺の小指を握りしめた
「桃香?」
桃香がにっこりとわらって、俺の小指から手を離すと、腹の上に手を置いた
そこは…以前、桃香の父親に刺された箇所だった
桃香の視線があがって、俺の目をまっすぐに見つめてきた
『怪我をしないで』
桃香の目がそう訴えていた
何も言わないが、桃香の心の声が聞こえる
「桃香、クッキーが食べたい。帰ったら食べるから、作っておいて」
俺は桃香の前髪に触れた
前髪の下に隠れている古い傷が見えると、俺はそこにキスを落とした
桃香が静かに口調で聞いてくる
「ああ。俺の性格は知ってるだろ?」
俺が眉をぴくっと持ち上げる
桃香が「知ってる」と寂しそうに微笑んだ
「あの…どこに…」
さくらが不安そうな顔をして、桃香を見上げた
桃香がにこっと笑うと、「お仕事」と答えた
桃香らしい配慮だ
「桃香も、さくらも…横になれ。眠れなくても身体は休めておけ」
桃香が俺に近づくと、ぎゅっと俺の小指を握りしめた
「桃香?」
桃香がにっこりとわらって、俺の小指から手を離すと、腹の上に手を置いた
そこは…以前、桃香の父親に刺された箇所だった
桃香の視線があがって、俺の目をまっすぐに見つめてきた
『怪我をしないで』
桃香の目がそう訴えていた
何も言わないが、桃香の心の声が聞こえる
「桃香、クッキーが食べたい。帰ったら食べるから、作っておいて」
俺は桃香の前髪に触れた
前髪の下に隠れている古い傷が見えると、俺はそこにキスを落とした