パフュームに繋がれて-2人の賭けゴト-


そんな私に頷いたあと、メニュー表を閉じながら頼んでいる彼。



「俺は、ズワイガニのクリームパスタで…」


「かしこまりました、少々お待ち下さいませ」


課長が店員さんに注文したのは、冬季限定メニューで。



いつも食べたいと思いながら、手を出せずに来たモノだった。




いつでもそう…、結局は無難なトコロに収まってしまう――




スキンケア品は肌荒れを恐れて、ここ何年も同じメーカーだし。



お洋服だって色々と見て回るのに、結局はいつものブランドで決めて。



お気に入りのカフェで注文するのも、決まってフツーのカフェラテだ。



コレは大好きだったソイラテを、2年前から飲めなくなったせいもあるけど…。




< 16 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop