パフュームに繋がれて-2人の賭けゴト-
隣で静かな寝息を立てる彼を一瞥し、ハァ…とまた溜め息をつくと。
「なーに人の寝顔見て溜め息ついてんの?」
少し掠れた声を響かせつつ、ゆっくりと涼しげな眼差しを向けてきた。
「…起きてたんですね」
「それなりに――」
“おはよう”の挨拶ナシに、会話を始めるのが既にクセとなっていて。
「朝から意味不明です」
ココでも飄々とした人へ、呆れながら失礼な物言いをするのに。
「さぁね?」
「・・・ッ」
なんてクスクス笑いながら、私の後頭部へスッと手を伸ばして引き寄せる。
不意をつかれたせいで、胸を覆っていたシーツがハラリと肌から離れて。
そのまま厚い胸板へとダイブするように、彼と密着してしまう・・・