パフュームに繋がれて-2人の賭けゴト-


彼の腕の力が緩まると同時に、私は急いでシーツを手繰り寄せてしまう。



脈打つようにドクドクと囃し立てている鼓動は、自然と溜め息を齎す中で…。




「今さらなのに…、意外にウブだよな」


「う、うるさい…!」


すると背を向けていた私の身体は、容易くクルリと翻されてしまって。



身を纏うひとつの武器を頼りに、合致した彼の瞳をキッと睨みつけたのに。




「ココに痕つけたから、気をつけろよ?」


涼しげな眼差しを向けたまま、スッと指で首筋から鎖骨をなぞられた。



「えっ!何でこんなトコにつけるんですか…!」


「独占欲の表れかなー」


社内では仕事中の温和なデキる彼しか、きっと知られていない筈だけど。




「…意味分かりませんし」


こうしてチクリチクリと攻撃して、イジめるのが好きだったりする。



気の強い私がタジタジになるのは、相当なモノでしょ・・・




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