ずっと君の側で





「痛っ…」




「だ、大丈夫ですか?!今すぐ治療しますねっ」




辺りをキョロキョロ見渡して、近くにあった消毒やガーゼ、テーピングなどを持ってきた。




ゆっくり彼の身体を起き上がらせると、まず口元のキズに消毒をする。




「いってぇぇぇ…」




うん、絶対痛いよね…こんな深い切り傷だもん。




あたしは出来るだけ優しく消毒をした。




ガーゼを当てて、その上からテーピングで固定する。




これくらいなら簡単だし、あたしにでも出来る…




「おい、もっと優しくしろ!!!」




「はっ、はいぃ…」




相変わらずキレると本当に怖い……優しくしなきゃ。




腕も無事治療が済んで、最後は足の膝のキズだけとなった。




< 12 / 72 >

この作品をシェア

pagetop