ずっと君の側で





「いい加減にしなさいよ?はぁ…ちょっと夏川さん、後はお願いね」




先生はそういい残して奥の部屋に入ってしまった。




毎日来る悠里くんにうんざりしてきたのだろう。




今は切り傷で済んだとしても、大ケガなんてしたら…そう考えると先生も辛くなるよね。




あたしも呆れてそのまま扉まで歩いた。




何度治療しても一緒。




「なぁ」




すると保健室から出ようとするあたしを悠里くんは呼び止めた。




「何ですか…?」




ゆっくり振り返ると、さっきまでソファに座っていたはずなのに今は立ち上がってあたしを見ていた。




しかも何だか悲しそうな目……




「…帰んのかよ」




「何でそんな事…聞くんですか?」




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