ずっと君の側で
あたしはただの部外者なのに、何で呼び止められたのかも分かんない。
「治療、しろよ」
命令口調で言われても…けど悠里くんの事だからプライドもあるのかな。
断わって早く保健室から出て行こうとしたけど…あたしは小さく頷いてしまった。
自分は何考えてるのか分からない。
けど悲しそうな悠里くんを見ると、放っておけないの。
「首元…見せてください」
この前と同じように消毒等を持ってきてソファに座らせる。
「ん」
首元を強調させるように悠里くんは天井を見上げた。
ドキドキする自分が恥ずかしい……別に何もないのに、悠里くんの色気っぽさに圧倒させられる。
テキパキとし終わって、よし。と自分に言うとまたこの前みたいに頭をポンポンと撫でてくれた。
「お礼」
前と同じはにかんだ笑顔に、さっきとはまるで別人。