ずっと君の側で
自然と悠里くんの笑顔に自分も笑顔になっていくんだ。
それが心地良かった。
次の授業のチャイムが鳴って、あたしは慌てて我に返った。
「授業だぁ…」
「お前んとこ、次何?」
「選択ですけど…っ」
「俺と一緒じゃん、教室も合同だろ?また後でな」
最後に悠里くんは笑顔で一回だけ頭を撫でてくれた。
その意味は分からないけど…今のあたしはそんな事気にしなくなっていった。
一人で教室に戻ると、移動教室なので美穂が待ちくたびれたように廊下で立っている。
「ごめーん、遅くなった!」
「もぉ…早く行くよぉー」
あたし達は急いで移動教室へと走った。