ずっと君の側で
すると、頭に温かい何かが触れてビクッと心の中で驚いた。
…手。
大きな優しい手があたしの頭を撫でていた。
あたしを起こさないように、いつもよりも優しく触れている。
いつも頭を撫でる時は何かしら意味がある…だけど。
この意味は何?あたし何もしてないよ?
お礼をされる事何もしていないし……
どんどん疑問が膨れ上がっている。
それと同時に不安が募っているのが自分でも分かった。
授業終了のチャイムが鳴ると、無言で悠里くんは保健室を出て行った。
あたしも保健室を出たと確認するとベットから下りてそそくさに保健室を出た。
「大丈夫なの?」
心配してくれる美穂に、あたしはウンと答えた。