ずっと君の側で
後悔はしないけど、辛いなぁ……
俯いて廊下を一人で歩いていると、前から来た誰かに肩をぶつけてしまった。
「す、すいませんっ…」
「こっちこそ…あ、この前の子?」
ぶつかったのは、友紀さん…
友紀さんは隣に友達を連れていて、先行ってて。と伝えていた。
友紀さんがあたしに話を?
「名前なんて言うの?」
「あ、夏川桃です…友紀さんですよね?」
「よく覚えてるねぇー、桃ちゃんね」
名前を覚えられている事が嬉しかったのか、ニコッと笑って喜んでいる。
良い人そうな友紀さんに少し警戒心が消えた。
「ごめんねー呼び止めちゃって」
「いえ……」