ずっと君の側で
キャッキャと騒ぐ女子の声に、いつもよりテンションが高い悠里くんの声。
ここからだと丸聞こえ。
逆にわざとあたしが聞こえるから、あんな大きな声で喋ってるのかなって思う。
でもそんなわけない…よね。
悠里くんはいちいち面倒な事はしない性格だもん。
いらないと思った瞬間、捨てて手をつけなくなる。
「ほっとこ?天草先輩は私おすすめできないや」
美穂も悠里くんを見て呆れて言った。
チャイムが鳴り、先生が入って来てやっと授業が始まる。
決して皆真面目に聞かない生徒ばかりで、ザワザワと授業中も騒がしい。
いつもなら美穂と会話してるのに、今は何だか真面目に授業を受けたい気分だった。
「でー…ここがこうなって…」
一生懸命教える先生はカツカツと黒板に書き込んでいく。
すると…