ずっと君の側で
ゆっくり扉を開けると、ソファに座る先生の姿。
「あ、夏川さん久しぶりね」
「お久しぶりです…あの、今日は悠里くん保健室来てました?」
辺りを見る限り、今はいないみたいだ。
すると先生は喜ぶような顔を見せて、首を横に振った。
「最近ね、落ち着いたのか保健室に来なくなったのよ。ケガもしてないみたいだし、サボりにも来ないのよ?」
先生は嬉しそうな口調で喋った。
そっか……来てないんだ。
少し残念な気持ちはあるが、ケガをしなくなったのが一番嬉しく感じた。
「そうね…2ヶ月程来てないわよ?あの夏川さんとケガして来た以来」
3年生と騒ぎになった時以来?
あたしもあれからは保健室におとずれなかったから…悠里くんもそうだったんだ。
ケガしてないかなぁ…て心配したのが損だったよ。