君に捧げる愛
そう思った時、
俺は無我夢中に走っていた。
勝手に足が動くんだ。
百合に会いたい。
会いたいと、俺の身体はそう言っている。





そして、病院に着いて百合のいる病室に向かった。
百合と書かれている名前、本当に百合なのか?
なんて考える暇もなく、ドアを開けた。
そこには寝込んでる人と医師の人、看護師がいた。
その寝込んでいる人、確かに百合だった。





「百合・・・」
俺は慌てて百合に近づいた。
百合は酸素マスクをつけていた。
息をしているのか、してないのかわからないくらいで・・・。
昨日まで隣で笑ってたのに・・・。
俺は医師の人に聞いた。



「あの・・・百合は・・・どうしたんですか?」
医師の人は困った顔をして言った。
< 32 / 159 >

この作品をシェア

pagetop