君に捧げる愛
俺はずっと目を閉じている百合に
いっぱい話しかけた。
今日は行くはずだったところとか、
伝えたいこと全部話した。
聞いてなくたって、俺はそんなことどうでもいい。
百合がいればいいんだから・・・。
なんて思いながら泣いた。




「百合・・・俺・・・愛してるよ・・・
誰よりも・・・愛してる・・・
結婚しようって約束したかったんだけどな・・・
もう無理になっちゃったな・・・
俺・・・百合じゃないと・・・ダメなんだぞ?
なぁ、百合・・・目覚ませよ・・・
1人にすんなよ・・・なぁ、百合・・・」
俺は小さな百合の手を握りながら言った。
泣きすぎて顔がぐしゃぐしゃになってるだろうな。
ブサイクかもな・・・
恥ずいな・・・
でも、そんなのよりも目覚ましてほしいんだよ・・・




俺はずっと願った。
覚ましてくれと・・・ずっと・・・。
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