君に捧げる愛
なん・・・で・・・?
なんで・・・百合が・・・。




「百合・・・」
周りはざわざわしているのに
俺は聞こえなかった。
聞こえるのは俺の胸の鼓動だけ。
無意識のうちに“百合”と名前を呼んでいた。




「はいっ!静かにしてー!!
今日から一緒にやっていく宮野 美紀。
さ、自己紹介して」
先生は簡単に言った。
「あっ・・・み・・・宮野 美紀ですっ!
今日から・・・よろしくお願いしますっ!」
なんて可愛いのだろう・・・。
顔を真っ赤にするところが百合にそっくりだった。
百合・・・。
でも、彼女は百合じゃないんだから・・・
美紀ちゃん・・・なんだから・・・。
< 42 / 159 >

この作品をシェア

pagetop