君に捧げる愛
「なんだよ・・・突然・・・」
「わかってるの。あたしの事・・・
好きじゃないんでしょ?前の人のこととか
忘れないとか・・・そんな感じなんでしょ?」
「どうして・・・?」
「あたしの前の彼氏が・・・
それだったから・・・」
「・・・」
俺は何も言えなかったから、
どうすればいいかわからなかった。



「さっ!!行こっ!ごめんごめん」
亜由美は無理に笑って俺の手を引っ張った。



「亜由美・・・」
俺は無意識に亜由美を抱きしめた。
「つば・・・さ・・・?」
まるであいつのように幼い亜由美。
あいつのぬくもりはもう忘れてしまったけど、
記憶には残ってるんだ。


まだ・・・あいつ・・・
百合に重ねてしまった・・・。





そして俺らはキスをした。
これも百合と思って・・・。
亜由美には悪いけど、
俺の心は変えられないんだよ。
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