ラバーズキス
今日は講義がなくて、午後からの実習授業だけだった。あたしは同じクラスのセイジと学食で食べる約束をしていたからお昼前に部屋を出た。
セイジはあたしの後ろの席で、少し訛りのあるしゃべり方が優しくて、よく話をした。
大学の近くまで行くと、携帯がなった。知らない番号…。取らないでいると切れ、またかかってきた。
間違い電話かな…
そう思い、いつもは出ない知らない番号の電話に出た。
「りんちゃん?」
受話器からあたしの名前を呼ぶ声は聞き覚えがあった。
「和希です。突然でびっくりさせたね」
和希らしい気遣いはあの日と同じだった。
エミナが和希にあたしの番号を言ったらしい。たまには大学へ寄ってあたしの様子を見てきて、と。
呆れるあたしに、
「エミナちゃんは本当にりんちゃんがかわいいんだね」
と、和希は感心するように言った。
セイジはあたしの後ろの席で、少し訛りのあるしゃべり方が優しくて、よく話をした。
大学の近くまで行くと、携帯がなった。知らない番号…。取らないでいると切れ、またかかってきた。
間違い電話かな…
そう思い、いつもは出ない知らない番号の電話に出た。
「りんちゃん?」
受話器からあたしの名前を呼ぶ声は聞き覚えがあった。
「和希です。突然でびっくりさせたね」
和希らしい気遣いはあの日と同じだった。
エミナが和希にあたしの番号を言ったらしい。たまには大学へ寄ってあたしの様子を見てきて、と。
呆れるあたしに、
「エミナちゃんは本当にりんちゃんがかわいいんだね」
と、和希は感心するように言った。