ラバーズキス
「あたしもエミナと離れるのは寂しいよ。知らないとこに住むのもキンチョーだし…」
あたしは人見知りが激しい。だから大学も一人暮らしもかなり気が重い。けれど、一人暮らしで自由が手に入ると思えば我慢できる。
「りん、そんな顔すんなって。寂しくなったらいつでも俺らが遊びに行くからさ、なっ」
「そーだよ!週末はお泊まりに行くよ」
あたしが本気でしんみりしてしまったので二人は慌ててあたしを励ましてくれた。
いつまでも一緒に過ごせればいいのに。
そんな思いに追い討ちをかけるように、講堂へ集まるように放送がなった。
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