*幼なじみ*
*1章*
チャイムが鳴った。
それは今日が始まったことを私に知らせる。そして、あなたが来たことを示す合図。
ベッドに横たわりながら、目をうっすら開けた。そんなまぶたを擦り、私は起き上がる。
私の部屋の窓から差す暖かい日の光。その光を見て、私は今日が来たことを実感するんだ。
「唯ーっ!」
家の外から低い声で私の名を呼ぶ幼なじみ。私はすぐ起き上がって、窓を開けた。
窓を開けた瞬間、寒い風が部屋の中へ入ってくる。
「唯ーっ!」
寒い風に怯む私にまた呼びかける幼なじみ。私はその声を聞いて、パッチリと目を開けた。
「涼っ!おはよう。」
私がそうあいさつすると、彼は少し不機嫌そうな顔を見せる。