キミワタシ
「ごめんっ……美術室…、開いて、ないの…言って……なかった…」

運動部でもない私が、多分自分の全力をだして走ったから息切れがすごい。

肩を上下させながら美術室の扉に鍵を差し込んだ。

「入って」

私は先に中に入って準備を始める。

カーテンを開けて、窓際に椅子を2つ用意した。

向かい合った2つの椅子。

その間には真っ白なキャンバス。

「そこ…、座って」

私は道具を出しながら椅子を指差した。

目は向けてないけど、座ってくれたのは分かった。

私は彼に視線を彼に向けて。

「……っ!?」

一瞬で逸らした。

「なっ…なんで脱ぐの!?」

いきなり制服を脱ぎ始めた彼。
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