パパは同級生
「おい!山本!今夜忙しい?」

「塾だけど?」

啓太は無愛想に応えた。

「だよねぇ!今夜、塾さぼれない?」

「なんで?」 

「私とデートしない?」

「はぁ?タイプじゃないし、子供は嫌いだし」

あっさり却下された。

「あのねぇ!私もあんたみたいなナヨナヨした男タイプじゃないし、子供じゃないし」

とナイスバデーポーズをとってみせた。

「アホクサ」

啓太はそう言うと立ち去って行った。

そしてしばらくして隣の席へ帰ってきた。

「今夜お前に付き合うよ!その代わり条件がある。」

いきなりの啓太の変化に知沙は驚いた。

「条件って?」

「女の人に贈り物するの手伝ってほしいんだ」

啓太がそう言うと

「商談成立!」

知沙が笑いながら応えた。
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