パパは同級生
そのころ彩は…

いつものように自宅へ帰り着いてチャイムを鳴らした。

「あれ?知沙はまだ帰ってないのかしら?今夜は何か遅くなるって言ってたかしら?」

彩は独り言を言うとしょうがなくバックから家の鍵を取り出した。

「おかしいはね〜遅くなる時は必ず連絡する子なんだけどなぁ?」

彩は荷物をソファーの上に置いて知沙の携帯に電話を入れた。

『おかけになった電話は現在電源を切っておられるか…』

「おかしいはね〜」

携帯もつながらない。


彩はちょっと心配になってきた。携帯電話を握ったまま知沙の行きそうな場所を考えていた。

そこへ握ったままの携帯が鳴りだした。

携帯の表示は竹下刑事だった。

「も〜う!相変わらずタイミングが悪いんだから!」

彩はそう言うと携帯のボタンを押した。
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