パパは同級生
彩は、ちょと人助けしたかな？でも、あの子可愛いかったな〜あと２０歳若かったらな〜なんて思いながら家路を急いだ。

彩は、家に着くと家の呼び鈴を鳴らした。

「はい！どちら様ですか？」

と中から若い女性の声がした。

「ただいま、私よ！開けて」

「お帰り！今開けるから待って」

そう言ってドアのロックを解ずしてくれたのは、娘の知沙だった。

彩は、娘の知沙と二人暮らし。まだ、水上署の交通課勤務だったころ刑事の山口純一と結婚し、知沙を出産したがまもなく、夫は急死した。

「遅かったね？」

「途中でちょっと、ボクシングと柔道の練習してきたからねぇ？」

「はぁ？」

知沙は、意味不明の言葉に頭を傾けた。

「ごはんできてるけど？すぐ食べる？」

「ありがとう！」

そう言って上着を脱ぎ捨てると手を洗い始めた。

「今日さぁ可愛い男の子に会ったよ！久しぶりのヒットかな？私が知沙の歳だったらね〜」

「どんな感じの子？」

知沙が興味深そうに聞いた。

「頭よさそうで、色白で可愛いくて、守ってあげたいって感じかな？」

と今日の出来事の一部始終を話して聞かせた。

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表紙・目次

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