パパは同級生
「私、そんなナヨナヨした男タイプじゃないし!やっぱり男は、強くて、たくましくて、それでいて私にだけ優しいそんな男が好き」

親子でも男性のタイプは全く反対なのである。

「名前聞いたの?」

「聞いてないよ!でも、あんまり私のタイプだからさぁ名刺あげちゃった。本当は、警官はむやみに名刺とかあげたらダメなんだけどね?」

「あのさぁマジな話し、かあさん彼氏探したら?私のこと心配しなくてもいいよ?」

彩は、独り身になって全く男性を知らない。というより仕事と子育てでそんな余裕がなかったと言った方が正しいかもしれない。
身体が淋くてたまらない夜も耐えて今日まできた。

「知沙?それは、いいんだけどさぁ?あんた大学どうするの?」

すると知沙は……

「あぁ私、眠くなった寝るね?おやすみ!」

そう言って自分の部屋へ引っ込んだ。

「もう、知らないからねぇ!ちゃんと勉強しなさいよ!」

知沙の学校の成績は…ちょっと誰にも言えない! 

でも、今日の男の子、賢こそうだったな〜

この時、彩も知沙も啓太が知沙とクラスメートでおまけに隣の席だということを知るはずもなかった。

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