パパは同級生
「実は、あの事件の後、知沙さんから何度か連絡をもらったんです。」

「それで、竹下が知沙をだましたのね?」

彩が機嫌わるそうに言った。

「おかあさん!ちゃんと聞いて!」

「知沙さんは、毎日係長が帰り遅いので心配だったんです。身体壊さないかって」

「それで、竹下が知沙をだましたのね!」」

と言った彩の目は涙で潤んでいた。知沙にはかまわず啓太と戯れていたことを恥ずかしいと思っていた。

「ごめんねぇ知沙」

「おかあさん!いいの!だってそれで私の理想のマー君(竹下雅彦)とこうしていれるんだもん」

知沙は、惚気てみせた。

「マー君?誰よそれ?竹下!あなた知沙に手出したら承知しないから」

と自分のしてることは、完全に忘れている。確かに知沙も啓太も高校生だが?啓太と彩は、25歳の差があり、知沙と竹下は、11歳差がある。一般的には、知沙と竹下の方が普通であるのだが?

「それが…」

竹下が言葉に詰まった。
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