☆夢色の星たち☆〜white,bonds〜
「ティアラ先生……」


横にいた医師から、それは告げられた……


「・・時・・分・・…………」


「ティアラ先生……逝かれたんです…勉先生は……」

「わぁぁぁぁ!!!嘘よ!嘘よ!こんなの、みんな嘘よ!夢、夢……こんなの嘘よーーー」


「ティアラ先生……」


「どうしてなのよ…どうして…どうして平等に人生はないの……どうして、勉を奪っていくの……どうして私の幸せを奪っていくの……どうして………」


激しく泣き崩れ、そして、魂が抜けた脱け殻のように放心状態で口走る……


「ティアラ先生……勉先生を綺麗にしてあげましょう……ティアラ先生……」


「……私がします…この人の事は、私が………」


ティアラは、まだ暖かい勉の体を拭きながら、走馬灯の様に、過去を思い出す


冷たくなっていく勉の体を、暖かいティアラの止まらない涙が暖める……それは、どんな時も諦めなかった勉の意志が宿った暖かい二人の絆の涙でもあった
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