VS~Honey~

すると鉄平は苦笑した。


「気が付かないのはお前だけだぞ。自分のことなのに」

「俺らなんて陸の話だけでわかっちゃったのにな~」


龍太郎はニヤニヤと面白がるような顔で俺を見ている。


「俺は相談されたけど本人に会ったのは初めてだな」

「レオは学校違うからわからないよな。学校で美紗ちゃんが他の男と話てるときの晴紀、不機嫌そうなんだよねぇ。素が出るんじゃないかとヒヤヒヤもんだよ」


陸は笑いながら困ったとでも言うようにやれやれと首を振る。
こいつら、ここぞとばかりにペラペラと。

イラッとしたがグッと抑える。

するとそこに、キッチンから作り終えたと声がかかる。


「ご飯出来たよ」


キッチンから美紗が声をかけてくる。

食事を済ませ、美紗は部屋に戻り、集中してメンバーで曲の打ち合わせを終わらせると、今度はレオの家に移動することになった。


当のレオは迷惑そうだが



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