VS~Honey~
考える前にフワッと身体が動いたと思ったら、視界には天井と真剣に私を見つめる晴紀の顔があった。
え? ええ?
自分の状態を理解し、頭が真っ白になる。
「美紗、可愛いすぎなんだけど」
晴紀の両手が顔の横に。
どうして私、押し倒されてるの?
な、なんで?
「えっ? えっ? 晴紀?」
白くなった思考を引き戻し、晴紀に呼び掛けるが本人はうん?と笑顔だ。
晴紀は私の前髪を払う。
えぇっ! やだ、どうしよう!
こ、心の準備がっっ!
私のドキドキ最高潮に大きくなりどうしたらいいのかわからず、ただプチパニックだ。