VS~Honey~
いつも…
フッと目を覚ますと、俺はベッドに寝ていた。
身体がだるい。
横を見ると美紗が俺の手をにぎり、ベッドに突っ伏して寝ていた。
「美紗?」
手を握りかえすと美紗がピクッと動き、目を覚まし、俺を見てパッと顔を明るくする。
「晴紀? 具合はどう?」
具合? あぁ、そうか。俺、熱で朦朧として倒れたんだっけか。
何となくレオが来てくれたのを覚えてる。
「ずっとそこにいたのか?」
「うん。大丈夫?」
「まだだるいかな」
ぼんやりとした声で答えると美紗が泣きそうな顔になった。
「ごめんね。体調悪いのに気がつかなくて……」
そんなこと気にしてたのか?
一方的に怒ったのは俺の方なのにそんなことを責めずに自分が悪かったと謝る。
俺が嫉妬してイライラして八つ当たりしただけなのに。
俺はにっこり笑い、美紗の頭を撫でる。
「俺こそ、あんな怒り方してごめん。久々に会ったのに、美紗が男といたから、その、嫉妬した」
歯切れの悪い言い方になったが、嫉妬したと伝えると美紗がちょっと驚いた表情をする。
「やきもち?」
「ああ」
素直に頷くと美紗がポッと赤くなった。
顔、赤くなってる。
久しぶりだな。