VS~Honey~
「そんなに言うなら、もう一回俺に移せよ」
晴紀の言い方にん? と疑問を持つ。
「移せよ?」
「うん。美紗からキスしてくれればだけど」
にっこり可愛く微笑む。
それに顔が真っ赤になる。
私からなんて出来るはずがない。
「もう晴紀なんか嫌い」
クッションを投げつけ、布団をかぶる。
「はいはい。とりあえずちょっと起き上がって、水分でもとって?」
「……はい」
言われた通りノソノソと身体を起こす。
「晴……んっ……」
起き上がった瞬間、隣にいた晴紀に唇を塞がれる。
突然で抵抗できないし、熱もあって力がでないから振り払えない。
されるがままになる。
「……っはぁ。もう! 晴紀!?」
文句を言うために怒った口調で口を開いたとき、違和感を感じた。